束ね熨斗(たばねのし)とは
熨斗(のし)とは、熨斗鮑(のしあわび)の略称で、アワビの肉を薄く長く剥ぎ、引き伸ばして乾かしたもののことで、江戸時代以降、古事の贈り物や引き出物に添えられたのが始まりとされています。これを細長く帯状にし、何本か重ねたものを「束ね熨斗」と呼んでいます。アワビは今も昔も高級品で、華やかさや高級感を表します。
優彩束ね熨斗
たくさんの熨斗を束ねることから、多くの人たちから祝福を受けていることや人と人との絆や繋がりを、またその長さからは長寿の象徴とされ、様々なおめでたい意味を含む吉祥文様です。
結び熨斗
描かれ方によって、粋にもかわいらしくもなり、同じ文様でもいろんな雰囲気を楽しめる文様です。
色や柄の雰囲気で選びがちなお着物ですが、描かれている文様の意味を理解すると、また違った視点でお着物を選ぶ楽しみが増えそうですね。