立涌文様

お着物のいろいろな文様☆立涌文様とは

立涌とは

 

立涌(たてわく)文は、立枠(たちわく)文とも言い、2本の曲線を用いて水蒸気が涌き立ちのぼっていく様子をあらわしていて、有職(ゆうそく)文様のひとつです。

有職文様とは、平安時代以後、公職に就いていた公家や女房などの装束や調度品に用いられた格の高い模様で、家柄・伝統・位階などによって使用できる模様が定められていました。

格調高い柄として扱われているとともに、蒸気が立ちのぼるさまは吉祥とされ、吉祥紋様の一つにもされています。

有職文様

有職文様

曲線の膨らんだところに、雲・波・藤・菊などのモチーフを入れ、雲立涌・波立涌など、いろいろな紋様があります。

有職文様

花嫁衣裳の白無垢や掛下の柄に使われたり、歴史的な屏風や能の装束にも用いられる文様です。